研修医1年目の辻本星花愛先生の奇異性反応（paradoxical reaction）により第VIII脳神経麻痺を来した結核性髄膜炎の症例が、Diagnostics（IF=3.3）に掲載されました。
結核は抗結核薬治療開始後に悪化を認めることがあり、これを奇異性反応と呼びます。結核性髄膜炎でも同様の報告があり、脳神経炎を来したとの報告があります。しかしながら、実際にその脳神経炎を放射線画像で示した報告はありませんでした。
本報告では典型的な前庭蝸牛症状が認められ、第VIII脳神経麻痺を画像的に示しており、結核診療において重要な臨床的情報を提供しています。
本報告の掲載により、2025年度入職の研修医全員が、IFを有する国際ジャーナルに掲載されたことになりました。
Tsujimoto S, Hayashi K, Sato M, et al. Vestibulocochlear neuritis as a paradoxical reaction in an immunocompetent patient with tuberculous meningitis. Diagnostics. 2025;15(24):3179. https://doi.org/10.3390/diagnostics15243179
https://www.mdpi.com/2075-4418/15/24/3179